20181008 技術書典5 ひとり振り返りしてみます。
みなさまこんにちは。
はてな14本めの記事は、技術書典に参加の「振り返り」となります。
ブログ書くまでがわたしの技術書典....。
そして前回書いた記事の手前、なんとかわたしなりにまとめてみます。
前回の記事と合わせて、これからチャレンジしようとしている方の参考になれば幸いです。
- 放流したひとり振り返り
- 折れそうな心を支えたもの
- 結局どんなことを書いたの?
- 印刷はどうしたの?
- 製本作業はどうしたの?
- 当日のワンオペはどうしたの?
- 販売開始からはどうだったの?
- 全体を通して振り返り
- みなさんはいかがでしたでしょうか?
放流したひとり振り返り
わたしはブログに書くのに非常に時間がかかるタイプなので、先に絵を描いてそれを振り返りとしてTwitterに放流してみました。
このやり方でも、伝わるものがあればいいな、と思って。
(検索性は良くないですけれど....)
#技術書典5
— たかのあきこ@生き延びます (@akiko_pusu) October 19, 2018
ひとり振り返り中。
ワンオペの不安、テクニカルネタが書けないショボさ…。
神より悪魔が多かったです…。
それでも、やってみたことは誰かの参考になったり、これなら出来るかもと思っていただけるかもと考えて、恥ずかしながらも最小構成で臨みました。
ブログにします! pic.twitter.com/iRd2pWqS5P
折れそうな心を支えたもの
前回、「技術書典の作り方勉強会に参加して来ました!」の記事の最後で、こんなことを書きました。
ただ、申し込みから始まって、今回のような勉強会もそうですし、執筆、印刷、販売と撤収までを一通り体験したいという気持ちがあるため、「体験すること」を第一の目的と考えてやってみたいと思っています。
やはり途中で折れそうになりましたが、 こう書いた以上「なにかしら行動して体験をレポートしないと信用貯金が無くなってしまう!」という良い意味でのプレッシャーが働き、ダメ元でもネタにすればいいやと構えて当日を迎えました。
このあたりは、長村ひろさん(「子どもと育てるスマートスピーカー」の著者様)に時折励ましていただいたことも本当に大きかったです。ありがとうございます!
結局どんなことを書いたの?
ここはイラストでも触れましたが、テクニカルなことは背伸びせずに、身の丈にあった、わたしの体験を書くことに集中しました。
技術書典ですから、技術のことを...という想いや迷いもありましたが、前々から、「とても助けていただいた攻めの情シス、攻めの上司」についてどこかで話してみたいなと思っていたので、「このエピソードを世に出すんだ!」という気持ちが、最後のモチベーション維持に繋がったと思います。
お手に取ってくださった方、このエピソード、楽しんでいただけたらなあと思っています。
印刷はどうしたの?
9月下旬段階でも、原稿は上がっていませんでしたので、コピー本は確定でした...。
コピー本なんて..と落ち込まずにやれたのは、やはり「技術書典の作り方勉強会」でコピー本についても触れられていたこと、「インフラ女子の日常」を連載している、なつよさんも前回コピー本で参加されていたこと。
製本ちゅう コピー本、浮いちゃうので上から辞書とかで押し付けたいのですが、写真用紙同士くっつかないか心配 pic.twitter.com/fI6DjKCANJ
— なつよさん@インフラ女子の日常連載中 (@infragirl755) April 12, 2018
(すごく励みになりました!!!)
ですが、自宅のプリンタはとても印刷には耐えられないので、まずはコンビニプリントで。
せっかくなのでカラー原稿を!と思ったところ、24P(実質22P)しかないのに600円もかかってしまう...。
「フルカラーにしたい!」というのは、わたしの完全なわがまま(こだわり)でした。
でも、そのあたりを販売費用に転嫁できるかというと、それは無理....。
少しでも安くできないか?と考えた苦肉の作が、「両面印刷を駆使してA6文庫本サイズにする」でした。
楽しくひとり振り返り、原稿作成編です。イケてるツールは使わず、慣れたものを採用し、パワポで作成になりました…。
— たかのあきこ@生き延びます (@akiko_pusu) 2018年10月20日
印刷はキンコーズさまに駆け込み。
7日のコミケ?に向けて戦ってらっしゃる方がいて、励みになりました!
あとは手作業製本編、販売編になります!#技術書典 #ひとり振り返り pic.twitter.com/dY11U1YD9G
印刷はキンコーズさまで。
薄い本を自分で作るのは初めてだったのですが、保育園の卒園アルバムで編集印刷を行った際にキンコーズさまにはお世話になっていました。
そこで、表紙だけは光沢のあるもの!という希望もふまえつつ、レンタルPCを使って両面印刷で対応となりました。
会員だったので少しお安くなるのが有難いですし、各種イベントに向けて頑張って印刷している方々がいらしたので、これも励みになりました。
印刷部数はどうしたの?
これに関しては本当に悩みました....。
慌てて印刷でしたが、土曜日の時点で被チェック数は80くらい...。
身の丈を考えて最初は20部くらいと考えていましたが、Twitterを拝見するとみなさんチェック数の報告やら何部用意したなどの情報が飛び交っていて、この時ばかりは心が乱れました。
結局は40部で抑えました...。これ以上は一人で持ち帰るのも、そのあとの製本も厳しいだろうとの判断でした。
製本作業はどうしたの?
自宅に持ち帰ったのが土曜日夕方。データが上がり印刷できただけで、もう疲れていました...。深夜に気をとりなおしてまずは一冊ということで、ごそごそとカッターで切り離して製本していきます。
最初の1冊め、とても時間がかかってしまったのですが、出来上がってみると、こじんまりしてなんだか可愛い!
普段使っている手帳に挟まってしまうサイズで、妙に愛着が湧いてしまいました。
カッターで切り離し、順番に折る、表紙と合わせる、最後に綴じる。
この一連の作業、無心になっての作業は、心を落ち着かせるのにもとても良いものでした。さらに、後半は作業の効率化が進み、子どもも手伝ってくれたりで、楽しいひと時となりました。
その上で、最後に保護用に写真を入れるような透明のシートに一冊ずつ入れて出来上がり。
最終的には計40冊、Alexa Echo Dotの空き箱に収まってしまうくらいのコンパクトさになりました。
さて、手作業製本に。
— たかのあきこ@生き延びます (@akiko_pusu) 2018年10月20日
中綴じ用ホチキスで留めて出来上がった一冊目、手にとってみると感無量。
驚きの薄さ&小ささですが、やはりこの路線で行こうと決心。
ひたすら切って折って留めて計40冊、アレクサの箱に入るだけの量でした。身の丈を鑑みても、これが精一杯…。#技術書典5 #ひとり振り返り pic.twitter.com/ccKGSpn55M
当日のワンオペはどうしたの?
相変わらずぼっち参加。家族は全員は無理な状態だったので、できるだけ無理しない、売り切れるか売れ残っても負担にならない量にする、電子決済を取り入れるなどの備えをするしかありません...。
幸い「かんたん後払い」も、「Pixiv PAY」も直前まで登録ができたので、設定を済ませておきました。ただ、それも電子決済が使える旨をお知らせしないといけないので、そのための印刷や工作もちょっとずつ準備しました。
ぎりぎりでも登録しておいて良かったのは、この登録で、対応書籍一覧のページに掲載されるということでした。認知度を上げたい場合は、やはり設定登録するのが良いなと感じた次第です。
#技術書典5 #ひとり振り返り
— たかのあきこ@生き延びます (@akiko_pusu) 2018年10月21日
問題のワンオペ対策と当日編。
かんたん後払いやPixiv PAYは前日登録でしたが問題無しで助かりました!
お隣う-14様もお一人で。
う-16様は大人気、アカデミックな雰囲気。
子どもに午前中手伝ってもらいつつ、双方の方々と時折お話させていただき、楽しく過ごせました! pic.twitter.com/9kvF4rt3HK
印刷部数が控えめな点はどうするか....。
日曜の時点で100チェックに達していたので、ご興味を持っていただけたのは非常にありがたいながらも、流石に増刷できる余裕がなかったので、PDF版を作成して、BOOTHにも登録してみました。
果たして売り切れてPDFのご案内まで進むということがあるのか、半信半疑でしたが、登録自体はpixivのアカウントを持っていた関係で、とても簡単にできました。
前半はこどもと一緒に
さて当日。
装備に関しては、冊子よりは出典用の小道具のほうが多いし、重かったくらいです。
電車を考えていたところ、主人に車でサンシャイン傍まで送ってもらえることになりました。お天気も良かったことも幸いし、本当に助かりました...。
ワンオペ問題は備えをしつつも、(まだ気前の良い年齢の)子どもに手伝ってもらうことに。子どもの負担も考えて、お手伝いはお昼までということにしました。
その上で、午後からは完全ワンオペなので、貴重品は持って移動できるようにコンパクトにしていました。
出入りが非常に楽だった!
子連れはそもそも大丈夫か?なところ、スタッフの方にご了承いただき、一緒にブースで座って販売をすることができました。(一応売り子用のアカウント登録もしておきました)子どもを待たせず、かつ並ばずに、10時すぎと余裕を持って会場に入れたのもとても助かりました。
後から見回すと、お子様連れで参加されていた方も数名いらしたようです。
販売開始からはどうだったの?
さて、セッティングを済ませて、いよいよ11時になりました。
「売れるかな?」と呑気に構えておりましたが、時間になると人がどっと入って来て、お隣のう-16様にはあっというまに人が集まり、本がどんどん売れて行きました。
子どもも、これにはびっくりしたり、大人の経済活動を見て楽しんでいたり。
そんな中で「売れるかなぁ?」と呑気に話したりしていましたが、う-16様の人並みのおかげで、ちらちらとわたしの冊子を見たり手にとってくださる方も出て来ました。
「すごいね、おかげでママのところにも、途中のひとが覗いてみてくれてるよー」などと会話していたところで...。
う、売れた…😭
— たかのあきこ@生き延びます (@akiko_pusu) October 8, 2018
11時10分ごろ、最初のお客様にご購入いただきました。
これは感無量でしたし、もちろん子どもとも大喜び!
その後少しずつお客様がいらしてくださって、ゆるゆると冊子が売れて行きました。
無理せずなんとか売り切れました...
結果的には、12時半前に見本を除く39冊が販売完了となりました...。
部数少しで臨みました…!
— たかのあきこ@生き延びます (@akiko_pusu) 2018年10月8日
完売致しました! pic.twitter.com/ARG9oAzSmV
最初の一冊には「First commit!」、最後の一冊には「Last commit!」の簡単なカードを添えさせていただいたのですが、あとから呟いてくださって、これも本当に嬉しい体験となりました。
時間的に、子どもは先に引き上げてもらうにはちょうど良いタイミングでしたので、申し訳ないのですがこの段階で一度休憩をいただき、主人に子どもを迎えに来てもらいました。
戻ってからあとはPDF(ただしBOOTHのご案内)となってしまいました。
やはりもう少し刷れば良かったかなあとも悩みましたが、ここも経験ですし機会があればまた頑張って印刷しようという気持ちも湧いて来ましたので、16時まではそのまま座っていらした方とお話をしたりといった感じで過ごしました。
この機会にと思って、挿絵の原画を持って来ていたので、少し手にとって見ていただいたり、など。
お隣の方々が良い方でした!
さて、今回は両隣の方々どちらも親切に声をかけてくださったり、お話してくださったりで、これも良い体験でした。
実は、う-14様もお一人で参加されていましたので、ついお話をさせていただいたり。
スマートウォッチの本は購入させていただきました。
ありがとうございました!
ワンオペなので出歩けませんでしたが、おとなりの方の本を買わせていただきました!
— たかのあきこ@生き延びます (@akiko_pusu) October 8, 2018
webの技術でスマートウォッチのアプリが作れるのですね。
Ionicと切り替えできるとか、楽しみ!
ブース割りはAIを使ったと伺いました。両隣、とても良いサークルさんでした😊#技術書典5 pic.twitter.com/nm51Ub38yW
全体を通して振り返り
なんだかんだでバタバタとしながらも、楽しくすぎてしまいました。
まとまりがありませんが、振り返りをしてみます。
良かったこと・ありがたかったこと
- とにかく参加して良かった!色々経験できたことが何よりだった!
- 本を作る大変さが分かった。共著となったらもっと大変だと思うので、もし機会があったら、この経験を踏まえてやろうと思えた
- 締め切り駆動というのは、なかなか良かった!迷ったら申し込んじゃえ、というのは良いかもしれない
- 自分で製本は無心になれて、しかも手に取れるものができて、ほんとうに楽しかった!
- なにより人に会えたことが嬉しい!
- 電子決済の登録をしてみて、技術が進んでいるんだなということを実感、そして便利だったし、お金の扱いに関しては安心感があった
- お客様みなさん親切、釣り銭にも配慮してくださった
- BOOTHといったサービスも経験するきっかけができた
改善しないといけないこと
- 印刷部数は控えめになってしまったが、このあたりの読みが難しい..
- 冊子のサイズ、綴じる方向は難があった
- 誤字脱字が.....。推敲、レビュー大事...。
- お金をいただくのは、それに見合うものを提供すること、というのを重く感じた
(スライドやLTはそこまでの気負いは薄いので) - 主催・運営の方々の連絡を見落として慌てることがあったので注意...
- 家族の予定は握ること(今回は3連休だったのでなんとか...)
- 決済手段が増えたのは良いけど、使い方の確認をちゃんとする
- 買う側にはなれなかった...
ほかにもまだまだ出て来そうなのですが、いったんここまでで。
一番ダメなところは、やはり推敲の余裕がなく、不備諸々での印刷製本になってしまったことです。
BOOTHでのPDF版は、あとから差し替えてご購入者には最新版をダンロードしていただくことが可能なのですが、冊子だけの方はそうはいきません。
できる限り、連絡のつく限りは冊子購入の方に声をかけて、PDFをご案内していたりしますが、購入してくださった方へのフォローをどうしたらいいかな、というのも課題だったりしています。
とにかく感無量だったこと
書籍の執筆者のみなさま、よく序文やあとがきに家族への謝辞を書かれているかと思います。が、たった24ページですら、わたしは作業期間中だいぶ家のこと子どものケアを放置してしまいました...。
桁やレベルは違いますが、執筆者の方々が家族への謝辞を書かれる理由がなんとなく分かった次第です。
その上で、今回は子どもに手伝ってもらったり、主人に行き帰り送ってもらったり、参加そのものをOKしてくれて当日も「頑張って」と言ってもらえたり。
子どもが小さい頃は、あまりこういう活動は遠慮したり難しかったりで出来なかったのですが、今回経験できたことは、実にささやかですがグッとくるものがありました。
また、テーブルの上に敷いた布。
これは、実は子どもの保育園のお昼寝シーツをそのまま持って来て掛けたものでした。
乳児の頃に使っていたものですが、その子が大きくなってお隣でお手伝いをしてくれました。
そんなことに、色々と胸に迫るものがありました。
みなさんはいかがでしたでしょうか?
わたしのふり返りは以上です。(じつはもっと色々ありますが)
販売された方、購入された方、運営のみなさん、それぞれとても深く様々な背景があったのではないかと思います。わたし自身、機会があればもっと伺ってみたいなと思っています。
また、たいそうな話ではありませんでしたが、こんな経験や振り返りを踏まえて、「次はわたしも出す側になる!」「参加してみる!」と思ってくださった方がいらしたら幸いです。
運営のみなさま、貴重な機会をくださいまして、ありがとうございました!